2024.10.09
第38回 ai@ku定例セミナーを実施しました
2024年10月9日、第38回 ai@ku定例セミナーが開催されました。
演 題:マルチオミクスを用いた新生児低血糖発症機序解明
演 者:藤田 有美(附属病院 薬剤部 特任助教)
新生児低血糖症は、不可逆的な中枢神経障害をきたすうえ、発症が見落とされがちであるため、早期発見・治療介入が重要である。現在、新生児低血糖症の一般的な薬物治療として糖負荷が施行されているが、児の潜在的なメタボリックシンドロームのリスクとなる可能性がある。それを回避するためには、周産期における糖の恒常性維持機構の分子機序を理解することは必須であるが、その機序は煩雑であるため解明されていない。我々はこれまでに臨床を模した新生児低血糖モデルラットを作製してきた。本セミナーでは、マルチオミクスを中心に新生児低血糖発症機序解明に向けた我々の取り組みについて紹介する。